何故海に珊瑚が必要なのか?

こんにちは!
この最近地球温暖化が進んでいるというニュースがよくテレビで流れていますが、珊瑚と地球にはどんな関係があるのか?を紹介させて頂きます!

なぜサンゴが必要なのか

サンゴ礁は、「海のオアシス」とも呼ばれ、地球の海洋生態系にとって欠かせない、極めて重要な存在です。

珊瑚の役割:多岐にわたる恵み

サンゴ礁は、その美しさだけでなく、私たちが暮らす地球に以下のような多大な恵みをもたらしています。

①生物多様性の宝庫(海のゆりかご)
海の面積のわずか0.1%以下でありながら、**全海洋生物の約25%**がサンゴ礁に依存していると言われています。
多くの魚や無脊椎動物にとって、すみか、産卵場所、そして捕食者から身を守る場所を提供し、豊かな生態系を育んでいます。

②地球環境の調整機能

サンゴ自身が二酸化炭素を吸収して骨格を作るため、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を削減に貢献しています。
サンゴ礁に生息する藻類は酸素を供給するなど、地球の環境システムの一部を担っています。

③防災機能(天然の防波堤)
海岸線を取り囲む巨大な天然の防波堤として機能し、高波や津波、高潮のエネルギーを減衰させ、沿岸地域の浸食を防ぎ、人命や財産を守る役割を果たしています。

④経済的・社会的貢献
重要な漁場を提供し、多くの人々の食料源と収入源となっています。
観光資源としても大きな価値を持ち、ダイビングやシュノーケリングなどのレクリエーションを通じて地域経済を支えています。

〇温暖化と珊瑚:避けられない危機
現在、この重要なサンゴ礁は、地球温暖化の影響により、かつてない危機に直面しています。

関係性~影響の内容~

①海水温の上昇
白化現象の発生:水温が数週間以上にわたって高くなりすぎると、サンゴは体内に共生している褐虫藻(かっちゅうそう)を追い出してしまいます。これによりサンゴの骨格が透けて白く見える現象が**「白化」**です。この状態が長く続くと、サンゴは栄養を得られなくなり死滅してしまいます。近年、大規模な白化現象が頻発し、サンゴ礁の回復が間に合わない状況が続いています。

②海洋の酸性化
骨格形成の阻害:人間活動によって排出された二酸化炭素の一部は海に吸収され、海水のpH(酸性度)を下げます。これを**「海洋酸性化」**と呼びます。酸性化が進むと、サンゴは骨格を作るための炭酸カルシウムを海水から取り込みにくくなり、成長が遅れたり、骨格がもろくなったりして、礁の維持が困難になります。

③気候変動の影響
台風の巨大化:温暖化は台風の大型化や強大化にも影響を与え、巨大な波浪によってサンゴ礁が物理的に破壊される被害が増加しています。

サンゴ礁を守ることは、単に美しい景色を保つことではなく、地球全体の生命システムを守ることに直結しています。温暖化を抑制するための二酸化炭素排出量削減と、地域の環境ストレス(汚染、土砂の流入など)の低減、その両方が喫緊の課題となっています!