利用者さんの俳句から学ぶ 季語で楽しむ夏のことば
こんにちは。
今回は新作俳句掲載のお知らせとは別の番外編として、俳句の得意な利用者さんが昨夏、夏至を過ぎた7月、ちょうど今の時期に作られた句の季語のお話をさせて頂きます。
今の時期にぴったり!?難読!?
どうでしょうか?少しお付き合いください。
「半夏生」(はんげしょう)と読みます。
半夏とは夏至から数えて11日目を指し、今年は7月1日に当たります。昔から、田植えはこの頃までに終えておくものとされていたそうです。
「半夏生」は別名「烏柄杓」(からすびしゃく)という、この時期に咲く花だそうです。

「旱梅雨」(ひでりづゆ)
空梅雨と同じ意味。今年の関東の梅雨はまさにぴったりですね。

「蕃茄」(ばんか)
お母様が栞に描き添えられた絵のおかげでトマトの事とわかりましたが、まったく知りませんでした。字も難しい、難読ですね~。

「炎帝」(えんてい)
中国では夏を司る神様の事、太陽を指す夏の季語。今にぴったりですね!

日本人の感性に関して、大正から昭和の文芸評論家小林秀雄は「自然な、なんでもないものに美を発見した日本人…」という言葉を残しています。本当に日本人はなんと繊細で豊かな心で季節を感じていたのだろう!と思います。
前回取り上げた「余寒」はじめ、利用者さんの句にも、そんな何気ない事の中にある豊かさが感じられるように思います。
ぜひ、もう一度、夏の句のコーナーを読み返してみてください。
暑い夏に涼やかな風を感じて頂けるかもしれません。