障害者の就職について

こんにちは。
以前にもお話ししましたが。障害者の方々が就職する場合には、大きく分けて「一般採用枠(クローズ就労)」と「障害者採用枠(オープン就労)」という二つの選択肢があります。一般枠は障害を持っていることを企業に知らせずに行う就労枠、障害者枠は持っている障害を企業側に開示して行う就労枠になります。


障害者でも一般採用枠で就職をする場合。(クローズ就労)

障害者採用枠で企業に雇用されるためには、いわゆる障害者手帳が必要です。
そのため障害があっても障害者手帳を持っていない方は一般採用枠での就労をめざすことになります。
もちろん障害者手帳を持っている方でも、一般採用枠での就労は可能です。

クローズ就労のメリットは

  • 障害者採用枠よりも職業の選択肢が多い。
  • 障害者採用枠より給料の水準が高くなる傾向にある。

といった点が挙げられます。

一方でデメリットとして

  • 自身の障害を隠しながら働かなければならない
  • 障害によって職務に支障をきたした際に配慮を受けにくい
  • 障害者雇用促進法による保護が受けられない

障害者採用枠で就職をする場合(オープン就労)

一方、障害者採用枠での雇用を目指す場合、職場に自身の障害を明かにして就職をすることになります。

オープン就労の主なメリットは

  • 障害を職場に隠す必要がない
  • 障害が理由で職務に支障をきたした時に配慮を受けられる
  • 障害者採用に積極的な大企業に就職できる可能性がある。
  • 障害者雇用促進法による保護を得ることができる。

といった点です。

一方、主なデメリットして

  • 一般採用枠と比べ求人数が少ないことがある。
  • 給与水準が一般枠と比べ低い

といった点が挙げられます。

給与水準に関しては「平成30年5月の平均賃金をみると、身体障害者は21万5千円、知的障害者は11万7千円、精神障害者は12万5千円、発達障害者は12万7千円となっている。」(引用厚生労働省「平成30年重度障碍者用実績調査を公表」)とされています。確かに一見低めとも取れるデータですが、これらは週30時間以上の勤務者から20時間未満の時短勤務者までを対象に導き出した給与の平均額です。

一般採用枠と同等の勤務時間に換算すれば給与水準も上記のデータよりも高くなり、場合によっては遜色ない給与を貰える可能性もあります。障害者採用枠で就職した場合のメリットを含めて考えると、一般採用枠よりも障害者採用枠の方が優遇点は多いといえるかもしれません。

一方で、障害者採用枠での就職のためには障害者手帳が必須となります。
障害者手帳にはいくつかの種類があり、また取得にも一定の条件があります。
詳しくは市役所の障害福祉課等にご確認ください。